2006-12-23 ■ 詩 死人の詩人は死んでから世に名を馳せた死人の詩人は死んだので世に名を馳せた死人の詩人は黄泉の国からその世を見渡した死人の詩人が人に持てはやされ、人に持てはやされるゆえにまた、その名が持てはやされていくその世をうつろな眼で見渡さなければならなかったそして、死人の詩人はただ、ただ、黄泉の国に帰りたいと思ったそしてその世の人間たちはやがて死人の詩人の名を何もなかったみたいに忘れていった死んでも世のむなしさは永遠に続き救いの道はまるでどこにも無い