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君は孤独な幽霊の話を 覚えているかい
そう、僕が 夢でみた 孤独で不幸な幽霊
そう、僕が夢で約束した 孤独で不幸な幽霊
僕は見たよ あの夢の あの夢、幻の続きをさ
僕は覚えているよ 君を「絶対に幸せにしてみせる」って
あの時は背中を向けていて 君の顔は髪の毛の中だった
僕は君に言った「君のこと、ずっと想っていたよ、この夢まで辿り着けるまで
随分、時間がかかってしまったよ、僕は君を絶対に幸せにするって約束したのに
君に会うまでにすら、こんなにも時間がかかってしまうなんて」
僕が夢で約束した 孤独で不幸な幽霊は
僕に振り返った その顔はとても僕に似ていた。
幽霊は、長い、長い髪の毛を少しだけ、かきあげて
陰鬱な不幸の風を吹かせて、ほんの、ほんの少しだけ
微笑んだような気がしたんだ。
僕の幻覚かもしれない。
だけど陰鬱な不幸の風から 確かな温かみを感じたんだ
僕の幻覚かもしれない。
それでも 僕はいいとしよう
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声がすきです。
特に淋しいときに、誰かと喋りたい、誰かの声を聞きたい。
特にそう思います。
最近の私の心は、淋しさで満たんです。
そんなとき
声を聞くと少しだけ安らぎます。
だけど、人は独りですし、
私は誰にとっても必要のない自分、ですから、
いつも、独りぼっちで、
また、私は自分から、そのように、仕掛けてしまいます。
少しでもすきな人に嫌われたくなく、
自分のことを包み隠し、仮面上でしか生きれなく
間接的にしか自分のことを伝えることができません。
孤独の罠を自ら仕掛けてしまうのです。
そんなとき、自分の声があるのに気づきました。
音読していると、自分の声が自分の耳に語りかけ、
ほんの、ほんの、ほんの、ほんのちょっぴりだけ孤独を癒してくれるのです。
だから私は音読をやめません
”私”が、”私”から孤独になってしまわないように。