君は孤独な幽霊の話を 覚えているかい そう、僕が 夢でみた 孤独で不幸な幽霊 そう、僕が夢で約束した 孤独で不幸な幽霊僕は見たよ あの夢の あの夢、幻の続きをさ僕は覚えているよ 君を「絶対に幸せにしてみせる」って あの時は背中を向けていて 君の顔は髪…

僕たちは叫ぶ声さえ知らない あるいは僕たちの叫び声は 彼らには届かない不協和音で 歪な音を立てながら

彼女は笑った ”そんなに 無理して 優しくしてくれなくて、よかったのに、ハハハ” そう言って そして彼女は笑った 彼女の笑顔は そのものは ”幸せ”という名の象徴のようだった 彼女の笑顔は 彼女の笑顔だけは そして彼女は ”幸せ”という名の象徴を浮かばせな…

サーカスは幕を閉じ 道化師たちは白塗りの 仮面を落として なっていく 顔に 子宮から 這い出た 顔に/ カーニバルも 終わり 鳴り止まぬ タンバリンの音も あの、サイレンが去るように 遠くに 段々と、 遠のく 賑やんでいく 人々も 子も 夜を灯す 露店たちも …

そこは何も見えぬ/そこには何も見えぬ/ 両手をひろげ深海でも彷徨うように/ 指先を 両腕を ヒラヒラと はためかせ/ 何かを探し 求め 探り 手繰り寄せるように/求め/ それでも 何も 掴めず 見つからぬ/ 此処は何処だ/それが分からない/ そこは 何も 見えぬの…

その音は骨の鳴る/その音は脳髄から身体に響きわたる/ その音は その音は/手の指先から 骨髄から ぎこちなく 身体に響きわたる/ その音よ 流れ渡る 血流の 血管の/ ぎこちなく踊り続けるピエロとオルゴールよ/ その音よ 鳴り止まぬ 全身の響き渡る叫び声よ/ …

閉鎖した/この虚ろな暗黒が暗闇が/ 木漏れ日も、夜空に響きわたるあの星星のわずかな ひかりも 月光も/ 鉄の 鉛の 決して開かれることのないカーテンが/ 吹雪も、風も、そよ風もなく 沈黙したまま閉鎖されている/ 酸素も欠乏して 息が詰まる/ 首をきつく 硬…

やめてくれ!/ 脳髄に 骨髄に 心髄に/ ギシギシと共鳴する不協和音よ!/ やめてくれ!/ 身体(しんたい)に、爪先から 心臓を目指して/ キイキイと奏で出る 歪な 不協和音よ!/ やめてくれ!と/ 血まみれで脳髄を/その痛みとな要素を/ やめてくれ!と/ 叫ぶ、…

スモーク スモーク スモークが立ち込めるスモーク スモーク スモーク/煙立つ/ 白く 透明の 幽霊よ/君たちは遊びながら/ 口に種火に 舞い上がる/ 静かに赤く光り そして 白く 灰色になって 死んで行く/ 残骸たちよ/押しつぶされ 消えて 殺される フィルターよ…

地平線に/(黄色の、肌色の、赤茶色の、褐色の)/空に(青の、藍の、群青の、灰色の、水色の)/星に(銀色の、赤の、橙の、ピカピカと輝く銀青の)/何処までも続き 何処までも交じり合う、両手で握り締め、両手から零れ落ちる、砂、砂、土、土、砂、砂、大地…

地平線何処まで行ったら巡り逢うのか/深海と晴天はその お互いの蒼さを知りながら互いに見つめあい しかし永遠に手の繋ぎあうことの出来ないロミオとジュリエット/その愛おしさゆえに/あの二人はその蒼さを、群青を轟かせているのだ/ 手の繋ぎあうことの寂し…

消えた。消えていった 掴めない 何も

私の中の蟲様たちよ、ああ、早く、早く、早くお治まり下さい 蟲の羽音は 強く、そして、いびつな、不協和音で、 私は、あなたに、そしてあなたの羽音に押しつぶされてしまう 私は欲しいの、こんな朝に、私の守護神様で居てくれる そんな人を 囁いている、囁…

銀色のスズメバチ 夜になると 銀色の羽根をはためかせ 夜を、闇夜に はためかせ 飛ぶよ飛ぶ、飛ぶ、 地上にヒトって生き物がいるんだって そのヒトたちは 銀色スズメバチを お星様と、キラキラ星と言うんだって

夜に眠ると、朝になり、私は醒める。目覚めると、そこは世界で、夏に暑さを感じ、冬に寒さを感じ、雨になると雫のしたたりを感じ、雫から漏れでた湿気を感じ、晴れた日には太陽の光を感じ、その光のまぶしさと、雲の遮るカーテンの煙った灰色の空を感じる

「私」という感覚意識がどうしたら私の身体から抜け出せるか考えている 私の身体と「”私”という意識」は別々だから。 早く抜け出したい。この身体 孤独に冷めていく "私"大嫌い 自己嫌悪ではなく、”私”という意識の嫌悪

ほら、あの蟲よ、 あの蟲のざわめき、 あの蟲が耳に突き刺さるような声で泣いている 私はあの蟲を 殺したい 殺せない 内臓から脳髄から ウジャウジャと湧き出る あの蟲たちを

あのお空のピカピカたちは、 実はみんな溺死していった魚たちの残骸 溺死していく魚たちは みどりのやさしい肌をすべり落ち もっと深く もっと深くに

この、恐怖感、というものには、どうしても、どう変わっても、どう転んでも、 逃れられない、それを認識して目で見える 物体みたいに具現化していくと怖い気持ちが薄れていくのかもしれない 得体のしれない、目にみえない、 何だかよくわからない、認識でき…

永眠住民 安眠妨害 ボクは痩せた蚊の骨 世界は腐った金魚鉢濡れた風鈴、音鳴らず 鉄の棒が重く揺れているたとえボクが「痛い」と叫ぼうと 濡れた犬の不幸の遠吠え死なせてよ ボクよさらば安住楽園 涅槃待ちボクは瘠せた蚊の骨 世界は腐った金魚鉢 切れた鼻緒…

忘れもしない 蜻蛉軍団 今でも私は 覚えています 褐色の生めかしい光を放ちながら群れなす あの蜻蛉軍団あの夢は確か 1ヶ月に満たぬ 赤ん坊の夢でした 激しく泣き止まぬ 赤ん坊の枕元に立って私は 無心に喰らいました 只、無心に喰らいました 数百の蜻蛉の…

君の流せなかった涙は ぼくが流そう。 君のぶちまけたい怒りや苦悩は ぼくがただ、黙って聞いてあげよう。 もしも、さむくて不安ならば 可愛い模様の毛布を描いてあげよう。 暗く、淀んだ場所に居るなら ほんのちょっぴり、暗闇を照らすランプをあげよう。 …

涙のスープには あとで ちょっとだけ 優しくなれる気持ちが 詰まっているんだ だから ぼくは ぺロリと なめて ほら、ちょうど、ザラザラの舌で 顔や手を 舐めてくれる 子猫 みたいに さ くすぐったい、そう言って、 泣き笑い して いるうちに きっと、きっと…

メルヘン崩壊

メルヘンなんかは焼け落ちて 零れた涙になりまする メルヘンなんかは焼け崩れ 爛れた肉になりまする 爛れた肉は腐り落ち 骨となりし心臓は 徘徊彷徨ふ 海、砂漠、桜吹雪 桜吹雪は絹になり 繭を紡いで 伸び萌え出 蔦の葉の 絡まるように 巻きついた 二重包帯…

夜の闇よ どうか あかりを 灯さないで おくれ 朝の光よ どうか 私を 照らさないで ほしい 孤独よ ぼくの 元に ふりそそいで おくれ 闇夜に 朝に 夕に さざめく 亡霊たちよ その哀しみと切なさを 囁いて ぼくの耳を 胸を 冷たく凍られておくれ

妖精たちは 私たちと一緒で いつだって孤独で 寂しくて 私たちに 見つけて欲しい探して欲しい、 でも隠れてるわ 探してごらんなさい、 上手く見つけてくれたら、 貴方に 私の粉を 振りかけて 私の羽の瞬き見せえて 貴方と 仲良しに なってあげる そう想って…

植物の根が変わらぬように、植物の、木の、苗の、咲く花の変わらぬように 人間の根。というものは変わらない。 私はそう思っています。 だから、踏まれても、そこに咲いていればいいのだと思います。 小さく、ひっそりと日陰に咲いている雑草は 決して華やか…

言葉たちは 日々 吐き棄てられ 孤独な生き人形である 僕らより 孤独だ 孤独な言葉たちが つめたく、 冷えて しまわぬように 僕らの 吐息で 温めよう 溜息交じりではあるけれど やっと 薄暗い光がみえたのです

涙はね、あの残酷な神様が、唯一 与えてくださった お慈悲 地の上で 泣いてる私たちをみて 笑っているかもしれないわね。 けどね、それは、本当に唯一の、お慈悲でね 涙で 全てが 流れ落ちるわけではないけれど、 ほんの少しは 残ってしまうけど、それは、小…

君たちは まだ 此処が現実だと 思っているのかい? 僕らが 認識しているすべてのものは あくまで、”そう認識”しているからして、 ただ、認識している だけに すぎない。僕らが『現実』だと認識しているものは 『そう』ではないかもしれない。僕らには目玉が…